2024 卒展レポート
母校、東京都工芸高等学校の『2024 卒展』が、3月1日(金)から3月3日(日)迄東京都美術館で通常開催されました。
新型コロナウイルスの行動制限解除後初の卒展は、卒業生や工芸高校の関係者、同窓生、来年度入学予定の親子など多くの来場者で賑わい、皆さま熱心に3年生の学びの集大成を観覧していました。
デザイン科、マシンクラフト科、インテリア科、アートクラフト科、グラフィックアーツ科の各ブースに展示された作品は、どれも完成度が高く、何かと制限の多かった時期からの解放感に満ちあふれた伸びやかで明るい印象のものが多く感じました。豊かな発想力とアイディアを作品に仕上げる高い技術力は、3年間の努力の賜物ですね。
当日、会場にて各科の3年生に学校生活の思い出や感想などを伺いました。自分が在学中に感じていた事と似た思い出も多く、話が弾みました。先生からも卒展時の生徒の様子を教えていただきました。
《卒業生》
入学して良かった楽しかったと思うところを教えてください
- 専門学科なので考え方が似ている生徒が多く、みんなと仲良くなれて過ごしやすかったところが良かった。(A科)
- みんな仲良くクラスが団結しているので、体育祭などで盛り上がれて楽しかった。(M科)
- 大学入試時に使用したポートフォリオが3年間の課題で作れたところが良かった。(I科)
- 設備、機材が充実しているので、制作活動において助けられたところが良かった。(D科)
- クラスのみんなと仲良くなれて、一緒に成長できたこと。友達から学べる事が多かったところが良かった。(G科)
- ポートフォリオを友達と意見を出し合って数時間かけて作成した。完成時に高い満足度が得られた。(G科)
入学して始めて取り組んだ実習や課題で気がついた得意不得意、感想など教えてください
- 鋳造が得意だと気が付いた。金属になる前に形が想像できるのが良かった。(A科)
- アクセサリー作りが好き。七宝焼きと共同制作の机作りが楽しかった。(A科)
- 溶接の実習がとても楽しく得意だと気が付いた。溶接の資格を取った。(M科)
- 家具制作が好き。アクリル作品の課題が細かい作業で指導も厳しく大変だった。1学年時の課題が厳しい分2学年から楽に感じられたのが良かった。(I科)
- 細かい作業が好きなのでアクリル作品の課題と卒業制作の店舗設計が1年かけて自分で考えられて楽しかった。木工は不得意だった。(I科)
- 木工の実習が楽しかった。小引き出しが出来上がった時とても嬉しかった。(I科)
- グループに分かれて映像を制作する課題が楽しかった。デッサンは不得意だった。表現したいものをデザインする事が好き。(D科)
- 紙立体の課題が楽しく得意だと気が付いた。雑誌作りで一番好きなものをテーマにしたら納得出来る作品が作れなかった。(G科)
- 課題に取り組んでいる内にスケジュール管理ができるようになった。自分用に作成していた作品から他者に見せる事を意識して作品を作るようになった。(G科)
卒業後の進路を教えてください
- アクセサリー作りが好きなので、ジュエリーの専門学校に進学。(A科)
- 絵を描いたり物を作るのが好きなので、美大に進学。色々な事を経験してから進む道を決めていきたい。(M科)
- 木工が好きなので、家具作りを学びに専門校に進学。(l科)
- 美大に進学。色々なデザインに触れたり、様々な事を経験し興味を持った分野に進みたい。(D科)
- 専門学校に進学。絵と物語を書く事が好きなので、合わさった分野に進んでいきたい。(G科)
《先生》
卒展時の生徒の様子を教えてください
- 何事もなく無事に卒展を開催できて安心していた。あまり緊張する姿は見られなかった。在学中たくさんの方に自分の作品を観てもらう機会が少なかったので、良い経験になったと思う。(I科)
- 大きな会場に自分達の作品を持ち込んでみたら、大きな作品でも小さく感じる事に戸惑いを感じていた。他者の視線を意識した飾り方や見せ方を考えるのは大変そうだったが、友達と一緒に考えながら会場作りをしていた。(D科)
今回、卒展を訪れ、作品を観たり3年生や先生方から話を伺い、明るい気持ちになりました。私のF科恩師や同窓会の方との嬉しい再会もあり、とても有意義な時間を過ごす事ができました。
同窓会の皆様も、ぜひ来年の卒展に足を運んで、素敵な一時を過ごしていただけたらと思います。
1989年F(I)科卒 堀口邦枝